よくある質問
◇ガイドとの一問一答
- メンドーサ在住の山岳ガイドにアコンカグアについて聞きました。
Q1. アコンカグアは簡単に登れる山ですか?
- これは「簡単」という言葉の捉え方によります。一般に登山の難易度を考える場合には「技術面」、「体力面」、「精神面」等について別々に考える必要があります。
- 実際、「アコンカグアは易しい山」という風評が立っていますが、これは「7000m近い高山にしては技術的に易しい」という意味ですので、「アコンカグアは易しい山」と短絡して考えてはいけません。
- アコンカグア登頂はあくまでも高所登山でありトレッキングとは全く別世界です。雪山技術の無いクライマーが挑戦できる山ではありません。アコンカグアは好条件に恵まれれば経験の乏しい人でも登頂が可能ですが、それはただ幸運によるものであることを忘れてはいけません。高所では低山では考えられないような危険が常にクライマーに付きまとっています。アコンカグアでは「幸運=好条件=易しい」という誤解のためにこれまでに多くの命が失われてきたことを知っておいてください。
Q2.登頂ルートには岩稜帯を手を使って越えていくような個所はあるのですか?
- ノーマルルートにはそのような個所はありません。このルートからアタックするのであればアコンカグアはただひたすら頂上を目指し歩いていくだけの「技術的に易しい」山といえるでしょう。ただ近年になって山頂近くに積雪が残るようになり、斜面のトラバースがより危険になったため、しっかりした雪山技術(アイゼンワーク)が求められるようになりました。山岳技術に自信のない方はガイド登山をお勧めします。
- ノーマルルート以外のポーランド氷河ルートのようなバリエーションルートでは様々な高度な登攀技術が必要になってきます。
Q3.では、ノーマルルートなら易しいということですか?
- 繰り返しますがアコンカグアは易しい山ではありません。特別な登攀技術を必要としないルートであっても体力的には非常に厳しいチャレンジとなります。登頂を目指すのであれば十分にトレーニングを行った上で万全の装備を用意すべきです。高山病の影響は決して無視できるものではなく、トレッキング感覚での入山は禁物です。登頂には長時間に渡る忍耐と努力、そしてスピードが必要となります。
Q4.と言うことは、トレーニングを積んで装備さえ整えておけば良いのですか?
- 健康な人が、トレーニングを十分に積み、装備に十分お金を掛ければ登頂できそうな気がしますが、厳しい自然環境が相手ですので事はそれほど単純ではありません。アコンカグアでは万全を期して挑み、敗退した例は珍しくありません。一つ確実なことは強烈なモチベーションを持ちつづけることが必要、ということでしょう。
- ほとんどの人は登頂直前の数日間は薄い空気と寒気、頭痛など相当な苦しみを味わうことになるでしょう。クライマーはそのようなときでも登頂の可能性を信じて耐えるほかありません。さもなくば登頂を放棄して下山するかです。この二者択一の選択は登頂の成否ばかりではなく安全確保の意味からも時として大変重要な決断となります。
Q5.ずばり、危険な山ですか?
- 高所登山と言うカテゴリーで言えばアコンカグアは特別に危険な山とは言えません。予測できる危険に対処することは難しくはありません。直面するであろう事態に対応できるだけの資質と信頼性を自らが備えていれば良いのです。困るのはこのような準備を怠る人がいることです。特別に危険ではないはずのアコンカグア登山もこう言う人達にとっては無謀な冒険となり得ます。
Q6.上で言う「危険に対応するための資質」とはどんなものですか?
- 基本は体力と装備と経験です。更にこれらの要素を強いモチベーションでコントロールできれば理想的です。
Q7.それはどうしたら手に入りますか?
- 装備はお金で手に入りますからいろいろな人の意見を聞き、時間を掛けて選ぶと良いでしょう。装備はあなたの命を守る為のものですから安易に安物を選ばないことが大切です。
- 体力作りの為のトレーニングは出発の半年以上前から始めるべきです。トレーニング中にも登山の様子をイメージしてモチベーションを維持しつづけることも重要です。別表にトレーニングの目標とすべき体力レベルをまとめてみましたが、これを見てもわかる通り、安全に登山をするためにはかなり高レベルな体力が必要です。また、十分な体力を持つことと併せて、自分の体力に対する絶対の自信や信頼感を持つことも大切で、この表の体力レベルは「自信」を持つためのレベルでもあります。
Q8.登山経験はどのくらい必要ですか?
- アコンカグアで発生した遭難事故の多くは経験の乏しい登山者によるもので、こうした無節操とも呼べるクライマー達は事故にまで至らなくても常にトラブルの種となっています。経験不足が原因で懸念されるトラブルは、高度障害、ミスコース、登山環境の厳しさや天候の急変への対応の不備、過度の疲労によるダウン、などです。ただ、過去20年間の統計によると、こう言ったトラブルは経験豊富なガイドが指揮する登山隊ではほとんど起こっていないことがわかっています。
- アコンカグアのような高峰に挑むには4000m峰、5000峰、6000m峰と段階を経て登山経験や高所経験を積んでいくことが大切です。そしてアコンカグアの次に7000m峰を、という具合に更に次のステップアップをイメージしておくとより精神的な安定も図りやすく、より現実的なアプローチを取り不必要な危険を冒したり運に頼ったアタックをせずに済むでしょう。
- 経験を積むにはどうしても時間がかかります。そこで足りない経験を補うという観点でガイド登山のメリットを考えてみましょう。ガイド達は自身の経験や勘などをもとに様々な決断を行い、不必要な危険を避ける努力をします。また顧客であるクライマーたちのコンディションを勘案しより効率的かつ快適な登頂プランを作ることができます。もちろんクライマー自身が自分で登っていかなければならない事にはかわりありませんが、ガイド登山ではクライマーは経験の不足している部分をガイドが補うことにより登頂のみに集中することができ、結果としてより好ましい結果を期待できることになります。
Q9.アコンカグアのプロガイドはどこで探せますか?
- メンドーサ市の天然資源回復局(The Natural Renewable Resources Direction (DRNR) of the Government of Mendoza)ではトレッキングから登頂まで目的に合わせて様々な登録ガイドの斡旋を行っています。
- ここに登録されているのは公立の登山学校(EPGMT)の課程を修了した者やアルゼンチン山岳ガイド協会(AAGM)の認定を受けたガイド達です。
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