◇アコンカグア国立公園、基本的な規定とサービス
◇パークレンジャー (Guardaparques)
- アコンカグア国立公園では、自然保護及び年々増えつづけるクライマーやハイカーのサポートを目的として1990年よりパークレンジャーサービスを行っています。レンジャーは入山者管理とベースキャンプの維持管理、山岳情報の提供や各種サービスの手配案内を行う他、警察としての権限も持っています。
- パークレンジャーは事故発生時にはメディカルサービス、レスキューパトロール、メンドーサ警察間の連絡・調整を行い、円滑に救助活動を行えるようにサポートします。
- パークレンジャーの本部はオルコネスに置かれ、そこから随時以下の各キャンプと無線連絡しています。
- ◆オルコネス渓谷 (ノーマルルート)
- コンフルエンシア、プラサ・デ・ムーラス、ニド・デ・コンドレス
- ◆リオ・バカス渓谷 (ポーランド氷河ルート)
- プンタ・デ・バカス、パンパ・デ・レーニャス、プラサ・アルヘンティーナ
- パークレンジャーはオルコネスとプンタ・デ・バカスで入山者管理を行っています。ただ、登山口のチェックポイントでは入山許可の発行は行いませんので、入山許可はメンドーサで予め取得しておかなければなりません。
- パークレンジャーは将来の来訪者の為に自然をできるだけよい状態に維持保護します。また、クライマーの安全確保にも努めているので、事故発生時や高山病等体調不良の場合などには早急にパークレンジャーに相談してください。
◇レスキューパトロール (Patrulla de rescate)
- プラサ・デ・ムーラスにはレスキューパトロール隊が常駐し、ノーマルルート上で発生した緊急事態に対応しています。
- ポーランドルートや南壁ルートではこの様なパトロールは行われていません。これらのルートは難度が高く危険なルートですので、入山するクライマーは緊急事態の際にも自力脱出する責任を持たなければなりません。
- ただ、パークレンジャーによるVHF無線のモニタリングは上記いずれのルートで24時間行われています。
- レスキューパトロール隊はノーマルルート上のプラサ・デ・ムーラスから山頂までの間で発生した事故など緊急事態に対応し遭難者の救出・搬送を行います。パトロール隊は負傷者をプラサ・デ・ムーラスのメディカルサービスまで搬送し、それ以降の下山手配のサポートを行います。
- アコンカグア山中はその地理的条件が極めて特殊であり、また各キャンプ間が離れているので、クライマーは自分の限界を見極め常に引き返す勇気を持つことが必要です。クライマーは登攀活動中に自分の限界を決して超えてはいけません。定期的にパトロールが行われているノーマルルートですら、救助活動には何時間もかかることがあります。
- 入山者は、自分や他のグループメンバー及びレスキュー隊員の命を危険にさらす権利は誰にも無いということをはっきりと認識してください。
◇メディカルサービス (Servicio medico)
- 夏山シーズン中はプラサ・デ・ムーラスとプラサ・アルヘンティーナにメディカルサービスセンターが設置されます。高山病や他の体調不良の際には相談してください。
◇遭難者の搬送 (Evacuaciones)
- メディカルスタッフが患者(クライマー)の緊急下山が必要と判断した場合、パークレンジャーが搬送準備及び手配を行います。BCからRoute N7(登山口)を経てウスパジャタの病院もしくは指定の診療所へ搬送します。搬送の際にパークレンジャーは必要に応じてロバや馬を使用することがありますが、搬送に掛った費用は遭難者の負担となります。
◇パークレンジャーの常駐個所 (Puestos de control)
- パークレンジャーは各ルート上の次のポイントに常駐しています。
- ◆オルコネス渓谷 (ノーマルルート)
- オルコネス湖、コンフルエンシア、プラサ・デ・ムーラス、
- ニド・デ・コンドレス
- ◆リオ・バカス渓谷 (ポーランド氷河ルート)
- プンタ・デ・バカス、パンパ・デ・レーニャス、カサ・デ・ピエドラ、
- プラサ・アルヘンティーナ
- ※VHF無線は24時間モニターされていますが、停電時やメンテナンス時には一時的にモニタリングできない場合があります。
- ※遭難者の搬送はパークレンジャーが行います。搬送手段は遭難者の状態やその他の状況を判断してパークレンジャーが決定します。
- ※パークレンジャーやメディカルスタッフはクライマーの装備や体調に重大な欠陥があると認められた場合、登山停止勧告を出すことがあります。
- ※パークレンジャーの応対時間は緊急時を除いて08:00-18:00です。
◇ベースキャンプ (Campamentos base)
- アコンカグアの主なルート上には次のBCが設置されています。
- 1. プラサ・フランシア
- 南壁ルートの起点。キャンプ指定地の表示があるのみでパークレンジャーは常駐していません。ただ、南壁ルートへの入山者が多くなったときには臨時にスタッフが常駐することがあります。
- 2. プラサ・デ・ムーラス
- 最も入山者の多いノーマルルートとそのバリエーションルートの起点です。大きく3つにわかれています。
- (1) ロワー・プラサ・デ・ムーラス
- 雪崩の危険があるので軍関係者以外は利用できません。2機分のヘリポートがあります。
- (2) ニュー・プラサ・デ・ムーラス
- 旧プラサ・デ・ムーラス(上部キャンプ)の少し北にあるキャンプ地。旧プラサ・デ・ムーラスは雪崩の危険がある為94/95シーズン中に現在の場所へ移設された。ここにはパークレンジャー詰所とメディカルサービスがある。
- (3) プラサ・デ・ムーラス小屋(テント場付き)
- ニュー・プラサ・デ・ムーラス・キャンプから更に30分ほど上ったところにある。ホテル周辺はテント場となっており、幕営の場合でもホテルの設備を利用できる。ここにも搬送用ヘリポートがある。
- 3. プラサ・アルヘンティーナ
- ポーランド氷河ルート及びそのバリエーションルートの起点。特に何の設備も無い。
- その他詳細はパークレンジャーに問い合わせること。
◇低所キャンプ (Campamentos de aproximacion)
- 各ルートの登山口からBCまでの間にあるキャンプ地。BCまでの順化に利用される。低所からゆっくりと順化していくと高山病の危険を低減でき、その後のより高所での順化も容易になる。
- 1. オルコネス渓谷
- オルコネス (3000m)
- デュラスノ渓谷 (3100m)
- コンフルエンシア (3500m)
- イバネス (3800m)
- 2. リオ・バカス渓谷
- プンタ・デ・バカス (2600m)
- パンパ・デ・レーニャス (3100m)
- カサ・デ・ピエドラ (3800m)
- ※これらのキャンプ地はクライマーの他トレッカーも利用できます。
◇高所キャンプ (Campamentos de altura)
- 各ルートBCから上部にある登頂の為に利用するキャンプ地です。一般に強風を避けられ、水を確保しやすい場所にあります。
- 1. ノーマルルート(及び北西壁)
- プラサ・カナダ
- カンビオ・デ・ペンディエンテ
- ニド・デ・コンドレス
- ベルリン
- ピエドラス・ブランカス
- インディペンデンシア
- 2. ポーランド氷河ルート
- 第1キャンプ
- 第2キャンプ
- 第3キャンプ
- 3. 南壁ルート
- 南壁には多くのルートがあるが雪崩や落石の危険が大きいので常設キャンプ地は設置されていない。
- ※ ポーランド氷河ルートと南壁ルートは大変危険なルートです。
◇入山規定 (Prohibido y Permitido)
- 動物、植物、鉱物、遺跡物、その他一切の自然物の持ち出し禁止。
- 騒音禁止
- 焚き火禁止
- 所定のルートから外れないこと。
- パークレンジャーハウス前でのキャンプは24時間まで可。
- ピクニックは所定区域内のみ可。
- ゴミの放置禁止。ゴミはすべて持ち帰ること。入山時に入山日数や目的に応じた枚数のゴミ袋を支給し、下山時にそれらが満たされていることを確認します。明らかに持ちかえるゴミの量が少ないときは罰金を課せられます。
- オルコネス渓谷及びリオ・バカス渓谷での移動は徒歩の他、馬(ロバ)の利用が出来ます。但しBCより上部への馬などの進入は禁止です。
- 例外:BC以上の上部での馬の利用は、パークレンジャーによる清掃登山、避難小屋の補修の為の資材運搬などの場合は例外的に許可されます。
- 一切の車輛(車、バイク、自転車)の進入禁止。ただしオルコネス湖前の駐車場までは可。
- 放牧禁止。但し、荷揚げ用馬などは除く。
- 指定地以外でのキャンプ禁止。
◇ガイドの資格 (Guias)
- アコンカグア国立公園内では、高所ガイドもしくはトレッキングガイドとして登録認定されたガイドのみがガイド活動を行うことが出来ます。ガイド登録には登山学校"Valentin Ugarte"発行の証明書もしくは合格証が必要となります。
- 外国からのグループに同行する外国人ガイドは、公園管理事務所長にライセンス証を提示すれば公園内でガイドできますが、他グループのガイドは掛け持ち出来ません。
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